LIFE WITH TALISKER 人生を豊かに彩るウイスキーコラム
タリスカーを知る
それぞれに異なる個性。タリスカーの多彩な味わいとは?
スコットランド・スカイ島の荒々しい自然が育んだ、タリスカー。潮風のような香り、スモーキーかつスパイシーな味わいで、著名なウイスキー評論家からもその個性的な味わいが高く評価され、国際的なコンペティションにおいても多数の受賞歴があります。今回は、タリスカーの多彩な商品ラインナップについてご紹介します。
全てのタリスカーに共通する
スコットランド・スカイ島の
自然を体現した味わい
スコットランド・スカイ島生まれのシングルモルト、タリスカー。
「タリスカーほどその生まれ故郷の自然をよく体現したウイスキーは他にない」といわれています。
「タリスカー」の名は、古代ノース語で「傾いた岩」を意味し、タリスカー蒸留所のあるスカイ島は、ゴツゴツとした岩場に囲まれ、冬場に荒々しい海からの大波が沿岸の岩肌を打ちつける、厳しい自然の中にあります。さらに、スカイ島は、「ミストアイランド(霧の島)」と呼ばれるほど、雨霧の多い気候の土地です。
英国の文豪、スチーブンソンが「King of Drinks(酒の王者)」と絶賛したタリスカーは、スカイ島の荒涼とした土地に打ちつける強い雨と潮風、これらすべてが乗り移ったかのような、力強い個性的な香りと味わいが特徴です。
更にタリスカーの各商品には、独自のキャラクターがあります。
権威ある3大コンペティションで
多数の受賞歴
「10年」と「18年」
タリスカーの特徴をバランス良く表現しているのが「タリスカー10年」と言われています。
ほのかに感じる海の潮風のような風味とピートのスモーキーな香りに加え、裏側にドライフルーツの甘み、のどの奥に漂うペッパーの残り香。
タリスカー10年が発売されたのは1987年。
当時ユナイテッド・ディスティラリーズ社は自社が所有するスコットランドの蒸留所の中で、各地域を代表する6つの蒸留所を選定し、そのシングルモルトウイスキーを「クラシックモルトシリーズ」として発売しました。
タリスカー蒸留所は「アイランズモルトの代表」として選定され、タリスカー10年がリリースされたのです。
その後、「WWA」「IWSC」「ISC」*という酒類の世界3大コンペティションにおいても数々の最優秀賞やゴールドメダルを獲得。世界的にも高い評価を得ています。
>タリスカー 10年の詳細はこちら
WWAで世界一のシングルモルトと賞された「タリスカー 18年」
クラッシックモルトシリーズとして「タリスカー10年」がリリースされてから18年後、満を持してリリースされたのがタリスカー18年です。
発売当初は、年間数量限定でリリースされ、瞬く間にウイスキーラバーの間で評判になりました。
そして翌年の2007年に行われたWorld Whisky Awardsでは、3回にわたる審査を経て、ロンドンで行われた最終審査で1位を獲得。
「世界一のシングルモルト」の栄冠を勝ち取りました。
「タリスカー10年」に比べ、樽熟成の進んだ重厚感のある香りと味わいは、タリスカー独特のスパイシーさやスモーキーさをエレガントに表現しています。遠くにあるキャンプファイヤー、クリーミーなバタースコッチ、甘酸っぱいストーンフルーツなどのやさしい甘みの余韻はいつまでも続き、あたたかみがあります。
愛蔵の逸品としてラグジュアリーに愉しみ、タリスカーを究める1本といえるでしょう。
>タリスカー 18年の詳細はこちら
* WWA・・・ワールド・ウイスキー・アワード(World Whisky Award) 英国のウイスキー専門誌「ウイスキーマガジン」が主催する世界でも最も権威があるといわれるウイスキー賞
IWSC・・・インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション(International Wine and Spirits Competition) イギリスで開催される権威ある世界的酒類コンペティション。ウイスキー部門をはじめ、幅広い酒類のコンペティションを実施
ISC・・・インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(International Spirits Challenge)酒類の品質向上と市場拡大への寄与を目的にイギリス・ロンドンで創設された、歴史と権威を誇る世界的酒類コンペティション
タリスカーの特徴を際立たせた
ノー・エイジステートメント
タリスカーのノー・エイジステートメント(NAS)は、タリスカーの特徴を保ちつつ、独自のカラーをもったシングルモルトです。
ISCゴールドメダルを受賞「タリスカー ストーム」
ロッホ・ハーボートと呼ばれる入り江のそばで、絶えず海と接し、海とともに長い年月を過ごしてきたタリスカー蒸留所。
タリスカーは、海と雄大な自然へ強い想いを込め、すべてのタリスカーのラベルに「MADE BY THE SEA」という言葉を入れています。
2014年に発売した「タリスカーストーム」はブライニーと呼ばれる、海の潮風のようなフレーバーを強調したウイスキーです。
ストームをひと口含むと、嵐の海を感じさせるような荒々しさと、険しいスカイ島の海岸線を思い起させるようなスパイシーさが広がります。
さらに赤いベリー系の甘みが隠れていて、少量のお水を加えるとまさに塩キャラメルを船の上でなめるかのような味わいが楽しめます。
>タリスカー ストームの詳細はこちら
WWA ベスト・シングルモルト・アイランズの「タリスカー 57°ノース」
タリスカー蒸留所が北緯57度に位置することにちなんで、アルコール度数57度でボトリングされ、さらなる個性を発揮するのが「タリスカー 57°ノース」です。
日本の札幌市は北緯43度に位置しますが、スカイ島はさらに北方にあり、スコットランドの主要都市からも離れた、孤絶した土地です。
WWAの「ベスト・シングルモルト・アイランズ(アイラ以外)ノー・エイジステートメント部門」において、2011・2012年と連続で受賞した57°ノースは、タリスカーの、舌の上で爆発したかのように刺激的なブラックペッパーのスパイシーさを強調する純度の高さが魅力です。
57度のアルコール度数の力強さをストレートで感じた後、加水すると、タリスカーの刺激的な味わいが楽しめます。
>タリスカー 57°ノースの詳細はこちら
ポートワイン樽で熟成した「タリスカー ポートリー」
タリスカー ストーム や タリスカー 57°ノースなどの強烈な個性に比べて、ポートワイン樽で追加熟成し、タリスカーの異なる側面を表現したのが「タリスカー ポートリー」です。
タリスカー独特の力強い潮と黒胡椒の風味と、ポートワイン樽由来のプラムの様な豊かな甘い風味が融合した、最高のコントラストが楽しめるのが特徴。
タリスカー ポートリーは、ゲール語で「PORT RUGHE」と書き、スカイ島の港町であるポートリーに由来しています。
19世紀のスカイ島、ポートリーはスカイ島最大の港町で、ポートワイン貿易によって非常に栄えていました。
荒波を乗り越えポートワインの買い付けを行った勇敢な先人を称えた個性あるシングルモルトの逸品として、現在でも多くのファンから支持されています。
ポートリーは、香り高いチョコレートとも好相性です。
>タリスカー ポートリーの詳細はこちら
それぞれの個性の中に
スカイ島の自然を感じたい
スカイ島で最も歴史ある蒸留所として、今この瞬間も「最高のドラム(一杯)」を目指して、シングルモルトを作り続けていている、タリスカー蒸留所。
ご紹介したタリスカーのラインナップは、それぞれに独自の特徴を持ち、さまざまな品評会やセレクションで高く評価されています。
タリスカーの飲み比べもぜひ愉しんでみてください。
>タリスカーの受賞歴はこちら