LIFE WITH TALISKER
カッコいい大人になるためのウイスキーコラム

知っておきたいテイスティングの基本用語

タリスカーを楽しむ

知っておきたいテイスティングの基本用語

シングルモルトはその個性ある香りと味わいを愉しむことが醍醐味のひとつ。スモーキーさ、フルーティさなど、特徴的な香りや味わいを自由に愉しむのが基本です。ウイスキーの香りや味わいをイメージするために、共通言語的な表現が役立つこともあります。ウイスキーラバーなら知っておきたい、テイスティング用語をご紹介します。

ウイスキーを知る手がかり
「テイスティングノート」

テイスティングノート

初めて飲むウイスキーを選ぶ時、みなさんは何を基準にしますか?

多くの方が、バーテンダーさんやウイスキー好きな知り合いからの紹介と回答されるかもしれません。

いっぽう、あるウイスキーのテイスティングノートを読んで、「どんな味なのだろう?」と想像力を刺激された経験をお持ちの方もいらっしゃるのでは?

例えば、「タリスカー10年」のテイスティングノートをみてみましょう。

香り
ほのかな海水の塩、生ガキそして柑橘系の甘みを感じさせる、力強いピートのスモーキーな香り
味わい
煙るようなスモーキーさと力強いモルトの香味を伴う、豊かなドライフルーツの甘み。暖かく、情熱的。のどの奥にペッパーの香りを感じる

この中に、タリスカーの特徴を示すキーワードがちりばめられていますね。

「海水の塩」「生ガキまたは柑橘系の甘み」「力強いピートのスモーキーな香り」「モルトの香味」など、タリスカー 10年の特徴が簡潔にまとめられています。

ウイスキーの理解に役立つ、さまざまなテイスティングの基本用語をまとめてみました。


ウイスキーの香りと味わいの分類は?

香りと味わいの分類

ウイスキーの香りと味わいを表すフレーズには、スモーキー、フルーティなど、系統があります。

ここでは代表的なものをご紹介していきましょう。


①穀物
(シリアル系、穀物由来の香りや味わい)

穀物

表現例
・モルティ(麦芽) ・もみ殻
・小麦粉 ・マッシュポテト ・焼きたてのパン
・オートミール ・フスマ ・段ボール(紙)
など

原料である穀物の香りや味わい、大麦、ライ麦、小麦、トウモロコシなどです。

大麦麦芽が原料のシングルモルトウイスキーでは、「麦芽の香り」や「焼きたてのパンのような」という表現をよくみかけますね。

アルコールやその他の芳香に隠れがちですが、ウイスキーを手に取りこすりあわせることで原料の穀物本来の香りを感じる方法も参考になります。

>穀物由来の香りや味わいを感じる方法を紹介

ウイスキーの香り、どうやって感じる?
究極のカッコいいテイスティング
【vol.2 香りと味を楽しむ編】


②スモーク
(ピート、ピート由来の香りや味わい)

ピート

表現例
・焚き火 ・バーベキュー
・スモーク(燻製)・ヨード
・薬品 ・消毒液 ・アスファルト
・マッシュルーム ・腐葉土 ・黒土
など

スモーキー、または麦芽の乾燥に使われるピート(泥炭)に由来する香りや味わいを「ピート」、ピートが効いた様子を「ピーティ」と表現されます。

ピート由来の香りと味わいに関する表現は、燻製や焦げ臭を表す「スモーキー」、これに土っぽい匂いが加わった「ピーティ」、さらにヨードのような人工的な薬品臭などがあります。このようなクセのある香りが、スコッチウイスキーらしい特徴とされることもあります。

さらにピートの土っぽさから派生した、アスファルトや腐葉土などといった表現もありますが、マニアックですね。


③海、潮風由来の香りや味わい

海

表現例
・海 ・潮の香り ・塩味 ・漁船 ・港
など

海の香りは、海の近くに吹いている潮風のような、塩気を含んだ特徴的な風味を表現します。

ピートや使用する水、あるいは蒸留方法に由来して発生する風味といわれており、タリスカー蒸留所をはじめ、島にある蒸留所で作られたシングルモルトウイスキーにみられる特徴です。


④フルーティ
(フルーツの香りや味わい、エステル)

フルーティ

表現例
・柑橘類
 (レモン、オレンジ、グレープフルーツなど)
・ベリー系
 (イチゴ、ラズベリー、チェリー、ブラックベリー、カシスなど)
・果実類
 (リンゴ、ブドウ、洋ナシ、メロン、イチジク、など)
・砂糖漬けのフルーツ
など

原料にはないフルーツのような甘い香りや味わいが、発酵の段階で醸成されることがあります。

また、フルーティな香りや味わいにも、柑橘系、ベリー系、果実系など、複雑に重なり合った香りから、ほのかに漂う甘みの中に感じられることがあります。


⑤フローラル
(草花のような香りや味わい)

フラワー

表現例
・干し草 ・葉っぱ
 (青葉、枯れ葉、シソ)
・フローラル
 (ヘザー、ジャスミン、スミレ、バラなど)
・ハーブ/ハーバル
 (ミント、タイム、ローズマリー、バジルなど)
・スパイス
 (ペッパー、クミン、ナツメグ、クローブなど)
・香油
 (ユーカリ油、オリーブオイルなど)

フルーツとは系統が異なる草花のような香りや味わいがフローラルです。

スコットランドの代表的な花である「ヘザー」が想起されたり、ローズマリーやペパーミントといったハーブの香りや味わいは「ハーバル」と表現されることも。

また、干し草や葉っぱなど、「草っぽい香り」であったり、胡椒などの香辛料系の「スパイス」もフローラルに分類されます。

タリスカーのピリピリとした刺激の「スパイシー」な香りや味わいも、分類上はフローラルです。


⑥ウッディ
(樽由来の香りや味わい)

ウッディ

表現例
・バニラ ・カスタードクリーム ・ハチミツ
・ココナッツ ・メープルシロップ ・トフィー
・キャンディ ・ココア ・紅茶
・白檀 ・ポートワイン ・チョコレート
・アーモンド ・ヘーゼルナッツ
・バルサミコ酢 ・インク 
など

ウイスキーの熟成に欠かせない木製樽。

スコッチウイスキーでは、アメリカンオーク樽が最もよく使われていますが、長い年月をかけて樽の香りや味わいが、ウイスキーに移ります。

樽由来のバニラやナッツなどの芳しい香りや味わい、バーボン樽やシェリー樽など、ウイスキーらしい香りを構成する要素が多いのも特徴的です。

シェリー樽からは、レーズンなどのドライフルーツやシナモン、クローブのスパイシーさが感じられます。

中には、トフィーやチョコレートなど菓子類を思わせる表現や、つんとくるようなバルサミコ酢やインクなどもあり、美味しさとはまた別の基準で表現するのもなかなか興味深いところです。


⑦その他のユニークな香りや味わい
(余留臭、硫黄臭など)

余留臭

表現例
・なめし皮 ・革製品 ・チーズ ・ワックス
・靴みがき ・プラスティック ・石鹸
表現例
・硫黄 ・硝煙 ・マッチ箱
・温泉タマゴ ・ゴム ・タイヤ
など

蒸留の残り香である余留臭、温泉のような硫黄臭など、ユニークを通り越して、こんな香りはちょっと…と言いたくなるような香りの表現も存在します。

こんな香りの表現があるのかと疑いたくもなりますが、余留臭は「フェインツ」、硫黄臭は「サルファリー」という呼称で、きちんとした分類があります。

もし、ウイスキーから温泉タマゴの香りが漂ってきたとしたら、別のお酒に感じてしまうかもしれませんね!


複雑で繊細な香りを
じっくりと感じてみよう

シングルモルトウイスキー

今回は、ウイスキーの香りや味わいを読み解く、多様なテイスティング用語をご紹介しました。

くつろぎつつも、五感を活かして、さまざまな香りや味わいを一つひとつ感じながら、ウイスキーをじっくりと味わい、自分の言葉で表現するのも楽しいですね。

以前ご紹介したテイスティングの方法に関するコラムもぜひご参考に。

>おすすめのテイスティング方法はこちら

ウイスキーの香り、どうやって感じる?
究極のカッコいいテイスティング
【vol.1 色を確かめる編】

ウイスキーの香り、どうやって感じる?
究極のカッコいいテイスティング
【vol.2 香りと味を楽しむ編】

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【vol.3 個性を感じる編】